ちうにちを考える

中日ドラゴンズを浅く薄く考えます

“4番ビシエド”問題

●2-3x(61勝67敗2分)

 

かつて野村克也は4番打者の定義について「凡退したときにファンがどれだけ納得できるか」だと語ったことがある。

こいつでダメなら仕方ない、こいつが打てなきゃ誰も打てない。ファンとベンチにそう思わせる存在こそが真の4番だとするならば、確かに落合博満や松井秀喜、T.ウッズといった歴戦の名4番にはそう思わせるだけの風格と怖さがあった。

今はチーム事情から3番を打っているが、カープの鈴木誠也などは若くしてその領域に達しつつある現役選手の一人だろう。他のスタメン8人とは明らかに異なるオーラのようなものを纏った打者。対戦相手から見れば、この打者を抑えればひとまず安心できるという存在こそが4番を打つにふさわしい選手なのだろう。

 

では、今季ここまで121試合でその座に君臨しているドラゴンズの不動の4番・ビシエドは、ノムさんの語る定義に当てはまる打者だと言えるだろうか。

昨年の首位打者であり、今年もリーグトップの成績を残している超優良助っ人に対して甚だ失礼は承知の上で断ずるならば、残念ながら例にあげたような4番打者と比べればいろいろ物足りないと言わざるを得ない、というのが率直な評価である。

そして、それは決して欲張りなファンの無い物ねだりではなく、今日の9回表、一死二塁の場面でカープバッテリーが福田永将を申告敬遠してビシエドとの勝負を選択したことからも、客観的な見立てとしてビシエドはそれほど怖くないのだと思う。

 

17ホーマーの併殺王

 

89打点は鈴木誠や坂本勇人を抑えてリーグ4位の好成績。さらに打率もリーグ2位と、数字だけみればビシエドが球界屈指の好打者であることは厳然たる事実だ。

だが一方で全試合スタメン出場しながら17本塁打では4番を打つ外国人としては寂しいのも確かで、四球がリーグ20位の37個に甘んじているのも、相手から見たときの威圧感のなさを象徴している。

そして今年のビシエドの問題点を指摘するうえで最も重要なのが併殺打の多さである。まさに今日、9回表の件(くだん)の場面で相手の思惑どおりにゲッツーに倒れてチャンスを潰してしまったわけだが、この併殺打が今季19個目、なんとリーグ単独トップに立ってしまったのだ。

誰よりも併殺打の多い17本塁打の4番打者は、いくら打率が高くても相手を震え上がらせることはできない。現にシーズン併殺打のプロ野球記録である34個を叩いた1989年のブーマー(オリックス)は、それと引き換えに40本塁打をかっ飛ばしているのだ。

 

といった感じでビシエドへの不満を書き連ねてきたが、前提には「もっとやれるはずだ」という期待があるからこその喝だと思って頂きたい。

そもそも3年契約の1年目から一切サボることなくこれだけの成績を残せる……いや、残してくれる外国人が一体どれだけいるだろうか。本来ならそれだけでも賞賛に値するのだろうが、いかんせん4番打者であるがゆえに要求が高くなるのは致し方ない。それが日本のプロ野球における4番という役割の重みなのだ。

 

山﨑なんか外国人じゃないのに3年契約の初年度に26試合1割9分2厘という惨憺たる成績を残した挙句、二軍の試合はサボるわ、首脳陣と大喧嘩するわで契約破棄して志願トレードを申し出たからな

 

あの時期の山﨑は、ワイが今まで見たプロ野球選手のなかで一番やる気のない選手だったぞ