ちうにちを考える

中日ドラゴンズを浅く薄く考えます

変わる勇気

●6-7x(42勝52敗)

 

ちょっと見かけないうちにずいぶんと雰囲気が変わっていて、思わず戸惑ってしまうなんてことが人生には時々あるものだ。昔の話だが、高校の同級生でいかにもイモっぽくてイケてなかったT君が大学入学後の冬に久々に会うと別人のようにお洒落でカッコいい都会の青年に変貌していて驚いたことがある。髪型を変え、明るい色に染めたのはもちろんのこと、なよなよしていた体型もジムにでも通っているのか筋肉質にひきしまっており、ひと目見ただけでは本人と気付かないほどの変わりようだった。

変わっていたのは見た目だけではなかった。いや、見た目の変化が中身も変えてしまったのだろう。高校時代はいつもドラゴンズについて熱く討論したり、ソフトオンデマンドの新作サンプル動画について一緒に盛り上がったT君が、やきうとAVさえあれば通じ合えた、あのT君が。合コンで知り合った女の子の話やら夏フェスの話やらを自慢げに語る姿にはもうあの頃の面影はなく、東京の風にすっかり染まった姿に戸惑いを覚え、それから今日に至るまで疎遠が続いている。

T君がいま、どこで何をしているのかは知る由もないが、またいつか会う日が来れば「ドラゴンズあかんなあ」なんて言いながら、他愛もない話題でゲラゲラと笑い合いたいものである。

 

阪神打線の劇的変貌

 

ここ最近の阪神戦は相性がよく、5月10日の負けを最後にドラゴンズは7連勝を飾っていた。ホームランバッターの多いチームには完膚なきまでにやられる一方で、阪神のような投高打低のチームには善戦できるのが今年のドラゴンズの特徴だ。特に福留の離脱と近本の不振の真っ只中にホームで戦うことができたのはラッキーで、ホームランの心配がないというだけでここまで違うのかというほど投手陣が伸び伸びと投げていたのが印象的だった。

だがあれから二週間。ちょっと見かけないうちに阪神打線は劇的な変貌を遂げていた。福留が復帰し、近本が復調。これだけでも相当厄介なのだが、最大の変化はなんといってもソラーテの加入である。阪神最大のウィークポイントだった長打力を補うべく、メジャーリーグからやって来たこの男の存在はまさに脅威。打線の厚みが一気に増した猛虎打線は、もう以前のようにドラゴンズとの残塁遊びにも付き合ってくれず、一発で試合をひっくり返す大味さを得てしまった。

かたやドラゴンズはといえば、単打を積み重ね、単打で1点を返し、なんとか単打で1点勝ち越しても一発ホームランで逆転負けを喫するという無力さ。まさにドラゴンズに無いものをまざまざと見せつけられたような試合だった。チーム本塁打55本は巨人の半分以下で、競っていた阪神にも10本の差を付けられてしまった。長打なき打線の“各駅停車問題”は、少なくとも3年前には既に明確な課題として指摘されていたと記憶している。

壊れたレコードのように「守り勝つ野球」を唱え続けるのもいいが、そろそろ“変わる勇気”を持つべき時だ。

 

92歳のオーナーが今さら考えを変えるとでも思うか?

 

歳をとると時間の感覚が冗長になる。たぶん白井にとって黄金期の栄華は昨日のことのようなものなのだろう