ちうにちを考える

中日ドラゴンズを浅く薄く考えます

君の名は希望

●1-2(28勝39敗)

 

「ため息つくと幸せが逃げる」という迷信がある。まあ迷信というよりは、ため息をつくより前向きに生きた方が楽しいよ、という逆説的な格言だと思うが。いつも下を向いてため息をついているような人よりもポジティブで前向きな姿勢の人の方が輝いて見えるのは当たり前だし、少なくともモテるのは間違いなく後者だ。

その点でいくと、最近のドラゴンズファンは周囲からかなり暗くてマイナスオーラが漂う人だと思われているのかもしれない。そりゃ無死一、三塁という絶好のチャンスも併殺の間の一点に留まればため息だってつきたくもなるし、ビジター2カード連続勝ち越しに成功し、いざ戻ってきた本拠地で3タテを食らえば前向きになれという方がムリな話。

福の好投や井領の5試合連続安打といった数少ないポジ要素を拾い上げてウキウキする事も出来なくはないが、そんな明らかに脈なしの相手からの体(てい)のいいお断りLINEを深読みしまくって「いける!いける!ハートの絵文字使っとるし!嫌いな相手に“おやすみ”とか言うわけないし!」と必死に自分に言い聞かせる高校生みたいなポジティブ思考の先に希望があるわけもなく。

残念ながら明日も我々ドラゴンズファンは朝のニュースのスポーツコーナーから目を背け、にやついた他球団ファンからのからかいに心底殺意を抱きながらも引きつった笑顔でギャグで返す。そんな情けない一日を送る事になるのだろう。はぁ〜……。

 

希望は大阪にあった

 

ところ変わって大阪は舞洲、オセアンバファローズスタジアムでは藤嶋健人がウエスタンリーグでの復帰2試合目にして今季初の先発登板を果たした。結果は2回1安打無失点1奪三振。球速も昨季の最速に並ぶ146キロを計測し、回復の順調ぶりを感じさせてくれた。

もっともこの球場のスピードガンは速く出る傾向があるようなので数字を鵜呑みにもできないが、上原浩治を彷彿とさせるテンポの良さと、キレ味鋭いフォークボールは健在。ついつい今すぐ一軍に上げても通用するのではと気が急いてしまうが焦りは禁物だ。当初の予定どおり、まずは後半戦の復帰を目指しての調整になるだろう。

忘れもしない1月下旬、藤嶋の血行障害が報道された時のショックと来たら。なまじドラゴンズファンは血行障害についての知識が深く、その厄介さもよく理解しているだけに絶望感は生半可ものではなく、キャンプに向けてのポジティブな気分が一瞬にして閉ざされたのをよく覚えている(同じ週に根尾の肉離れが発覚した事も拍車をかけた)。

正直、こんなに早く藤嶋がマウンドに帰ってくるとは思っていなかったし、少なくとも球速が大幅に落ちるのは覚悟していたので、普通に140キロ台を連発して空振りを奪う姿を見られるなんて夢のようだ。昨日、球団を腐すような厳しい内容の記事を書いたが、決してこのチームに未来への光が全く無いわけではない。藤嶋はドラゴンズを変えるインパクトを持つ数少ない選手のひとりだ。君の名は希望。一軍マウンドで再会できる日が待ち遠しい。