ちうにちを考える

中日ドラゴンズを浅く薄く考えます

与田監督の名言製造機っぷりがローランド級

ホスト界の帝王・ローランドは言う。

“世の中には二種類の男がいる。俺か俺以外か”

 

日本人は至言・名言がとにかく大好きだ。至言とか名言というのはそこに至るまでのプロセスがあってこそ意味があるというのに、忙しい現代人はプロセスを吹っ飛ばしていきなり偉人の言葉から教訓を得ようとする。野球でいえばサクッとハイライトだけ観て試合を論ずるようなもの。

挙げ句の果てが偉人の名言だけを集めた「名言集」みたいなものがコンビニのエロ本コーナーの横の格安コミックの棚に並んでたりして、もはや地獄。シーチキンおにぎり買うついでにニーチェの言葉も買っとくか。サラダチキンだけ買うのもあれだからイチローの名言集でも買っとくか、とかそんなノリで名言は消費されていく。

1980年代に広告業界を中心に隆盛を極めたキャッチコピー文化もそうだが、おそらく日本語の語感は簡潔にメッセージを伝えたり受け取ったりするのに向いているのだろう。140文字制限のあるTwitterが海外諸国では苦戦しながらも日本ではインフラ的に普及したのも短文と日本語の親和性を示している。

 

元々が和歌、俳句の国だからね

 

いま、そんな名言大国で一番注目されている名言製造機といえば歌舞伎町のホストの歴史を塗り替えたと言われる帝王・ローランド である。

冒頭で紹介した代名詞的なフレーズだけでなく、

“車を運転して右折するときはウィンカーじゃなくてオーラ出して曲がります”

“成功したいなら やるか、やるか だぜ”

“世の中の男性にはもちろん、鏡とジャンケンしても勝てると思ってる”

等々、とにかく強気でナルシスティックな言動の数々はローランダーと呼ばれる熱狂的な信者を生み、例によって今月11日にはその名言を集めた自著が出版されたという。さすが名言大国。

 

俺か、俺以外か。 ローランドという生き方

俺か、俺以外か。 ローランドという生き方

 

 

与田監督の今日から使える言葉

 

前置きが長くなったが、我々野球ファンが普段から能動的に目にする“言葉”といえば試合後やインタビューで監督が発するコメントだ。

中日の場合、ありがたいことに翌朝の中日スポーツが「語録」としてまとめて掲載してくれるので、そこから采配の真意を読み取ったりすることができる。監督のコメントは単なる言葉ではなく貴重な資料とも言えるのだ。

 

特に落合語録は謎かけみたいで面白かったよね

 

現監督の与田はと言うと就任当初は無難なコメントに終始しており、正直あまり面白みがないと思っていたのだが、キャンプ、オープン戦を通して各社のインタビューで話す内容がガチで至言・名言の宝庫ですっかり心酔してしまった。幾つかを紹介しよう。

 

“優勝というものは常に掲げてきた。人に何と言われようと、僕の人生だから僕が自分で思うことを貫き通したい”

 

“よくベテランの姿を見てと言われる。僕は戦ってほしい。いいことが学べたという結果論ならいい。最初から学ぼうという姿勢は、競争じゃない。絶対に負けられるか、という気持ちをお互いに持ってもらうことが、最終的にいろんなことが学べたという形になる”

 

“結果論を言うのは外部の人。内部の人は結果論を優先してはいけない。内部の人間は課程も大事にしていかないといけない”

 

“(四球を)減らせと言って減ったことはない。自分たちが現役のときどうだったか。俺達も出来なかったよな。なぜできるようになったのかを伝えないといけない”

 

“(順位予想は)全然気にしていない。僕もそちら側にいた。戦う相手は評論家じゃない。とにかく選手と向き合って、対抗球団のチームと戦う”

 

いかがだろうか。一般社会でも通用しそうな言葉の数々は大変勉強になるし、こんな上司のもとで仕事したいと思わせてくれる。

これから毎日、勝った時も負けた時も与田監督の語録が更新されていくのがとても楽しみだ。もし優勝ないしAクラスにでもなれば理想の上司と呼ばれ、語録をまとめた本が出版されるのは容易に想像できる。もちろん与田監督も豪語しているように、目指すは優勝のみ。晴れて優勝した暁にはローランド様の言葉を借りて、こう言い放って欲しい。

 

“No.1は気付いたらなってるもんです”