ちうにちを考える

中日ドラゴンズを浅く薄く考えます

3年A組にドラゴンズを見た

話題のドラマ「3年A組」をhuluで一気見した。以下ネタバレあり。未見の方はご注意ください。

恥ずかしながら第1話をリアルタイムで視聴した時に「あ、また、このパターンか」と思って脱落してしまっていたのだが、最終回を迎えたこのタイミングで世間の評判に流されてようやく観る気になった。

2000年公開の「バトルロワイヤル」以降、日本ではこの手の作品が掃いて捨てるほど、掃いても捨てきれないほど乱造されてきた。訳もわからず理不尽な極限状況に監禁された若者達が、何者かが仕掛けたルールの中で生死をかけたゲームに挑む、というフォーマット。主人公は大抵高校生で、それぞれが抱えた闇がゲームの中で徐々に明らかになっていく。こんな映画やドラマを何本も何本も見てきて、その大半が駄作だったこともあり「3年A組」も同類だと勝手に判断して見限ってしまったのだ。実に惜しいことをした。

全話見終えた感想を一言でいうと、“エモかった”。ストーリーを盛り上げるためだけに簡単に人命が失われていくそんじょそこらのB級サバイバル作品とは明らかに一線を画する、今だからこそ観るべき、紛うことなき“2010年代のドラマ”だ。

このドラマが普段テレビを観ない若者から支持を受け、回を経るごとに視聴率が上昇したというのはテレビ界にとって、大袈裟に言えば日本にとって大いなる希望ではないか。

最終回、菅田将暉演じる柊一颯の訴えは野球ファンにも刺さるものがあったと思う。負けた腹いせに選手個人のアカウントに罵詈雑言をリプする特定球団のファンを十把一絡げにして批判するマナーの悪い客を盗撮してモザイクもかけずに拡散する。どれもシーズン中、SNSで頻繁に見かける行為だ。「負の感情に流されてはいけない」「もっと優しくなってくれよ」という柊先生の屋上での絶叫が一人でも多くのファンに届き、今シーズンは上記に該当するような行為をできるだけ目にせずに済むことを願いたい。

またドラマ中にでてきた「ぐっくるっぱっ」という言葉。すなわち感情に流されて攻撃的な書き込みをしたくなったときは、「ぐっ」と堪えて「くるっ」と頭を一回転させて考えれば「ぱっ」と正しい答えが見つかるというこの思考法は、中日が負けたあと、イライラで衝動的に相手チームを叩きたくなったときに取り入れたいと思う。いやはや30代の私が見ても突き刺さるものがある素晴らしいドラマだった。

 

根尾昂が本拠地デビュー

 

ドラマで人質になった3年A組の生徒たちと同い年の根尾が、今日ナゴヤドームで行われた阪神戦で本拠地デビューした。つい3日前に2軍で実戦デビューしたばかりなのに、あっという間に1軍召集されたことについては賛否両論あるだろう。

ただ、与田監督もこのまま帯同させる可能性は無いと言い切っており、昇格の理由を「まずはプロの1軍を体感させることが目的」とも説明している。2軍でしっかり鍛えるべきか、1軍で実戦教育するべきか。ファンの間でも意見は分かれる。だがいずれにせよ根尾は自分自身で正解を導き出してくれるはずだ。

 

再び話をドラマに戻す。劇中で菅田将暉は生徒たちに何度も何度も涙ながらにこう訴えかける。

“目を覚ましてくれよ、頼むから変わってくれよ”

目下6年連続Bクラスのドラゴンズに対してのファンの想いそのものではないか。劇中、生徒たちが全10話を通して大きく変わったように、今年のドラゴンズは143試合の先に変わった姿を見せてくれるだろうか。レッツシーンク。