ちうにちを考える

中日ドラゴンズを浅く薄く考えます

藤嶋の人間力を考える

 

先日放送された東海ラジオ「ドラヂカラ!!」で面白いエピソードが紹介された。

2015年から昇龍館の館長を務める松岡功祐さんに話を聞くというコーナーである選手がベタ褒めされたのだ。

 

「藤嶋は朝から元気が良く挨拶もできる。受け答えもはっきりしているし、(館長に就任してから)4年間みてきた中では藤嶋は本当に素晴らしいですね。

それが1軍での数字にも出てきている?

出てきてますね。ここでの生活は、必ずグランドで出ますから」

 

松岡館長といえば明治大学、サッポロビールを経て昭和41年の第1回ドラフト会議で大洋から1位指名を受け、選手、スコアラー、コーチ、スカウト、そして寮長と長らく球界に尽力してきた生き字引のような存在だ。

御年76歳。明大では星野仙一や高田繁の先輩にあたり、例にもれず闘将・島岡吉郎監督の薫陶を受けて育ったバリバリの昭和武闘派である。野球技術より人間教育に重きを置いたという島岡監督の門下生、いわば昭和体育会系の気風が骨の髄まで染み込んだ松岡館長が手放しで絶賛する人格の持ち主。それが平成生まれの20歳、藤嶋健人なのだ。

 

小学校訪問で見せつけたそこはかとない人間力

 

藤嶋の喋りが達者なのはドラフト指名後すぐに万人の知るところとなった。制服姿で出演した「ドラHOT」で芸人顔負けのトーク術を披露し、面白い選手が入団してきたという好意的な印象と同時に地元枠のドラフト5位が学生ノリで調子に乗りやがって、といった斜に構えた声も少なからずあった。

東邦高のエースとして甲子園を沸かせた姿は鮮烈だったが、どちからといえば打者としての評価が高かったものを中日だけが投手として評価して入団させた。このエピソードだけで不安を抱くのも赤坂和幸を見てきたファンなら無理はない。

 

だが藤嶋が単なるお調子者ではない事は、昨年の活躍でヒーロインタビューや取材で見る機会が増えるにつれて徐々に分かってきた。ハキハキした物言い、礼儀正しさ。加えて専属トレーナーを雇うなど野球に対する意識の高さもうかがえる。プロ通算3勝にして、たちまち藤嶋は次期エース候補と目されるまでに躍り出たのだ。

極め付きは昨年11月21日、社会貢献活動の一環として名古屋市内の小学校を訪問した時の事だった。

普段あまり子供と接する機会のないこの年代はどうしてもぎこちなくなるものだが、藤嶋“先生”は持ち前のコミュ力を存分に発揮してすぐに打ち解け、生徒とのイケメン勝負では一時的に二重まぶたを作るキメ顔で教室を爆笑の渦に包んだのだった。

 

こういう事ができる選手は一般の会社でもうまくやっていけるよね

 

地アタマがいいんだろうね。みんな藤嶋みたいになりたいけど、なかなかなれるもんじゃない。松岡館長がべた褒めするのも納得の好人格者だよ

 

「みんながそうだとは言わないけど、川上憲伸然り山本昌然り、一流選手には喋れる選手、すなわち頭の回転が速い選手が多いんだ。

藤嶋が次期エース候補と言われるのも、まだまだ拙い技術面を補って余りあるほどの人間力が評価されての事だろう」

 

「根尾も野球の実力以上に意識の高さが話題になってる。やっぱりプロである以上みんな並外れた能力は最初から持ってるわけで、それを如何にして伸ばすかはアタマの問題になってくるんだね。

柳田悠岐みたいにセンスと身体力だけで抜きん出る選手もたまには現れるけど……」

 

「ハッタリと言われようが関係ない。中日ドラゴンズは明らかに変わりつつある!….…すぐに順位に表れるかはともかくとして。

以前も言ったように、いま我々は中日が強くなるプロセスを現在進行形で目の当たりにしてるんだよ。こんなに楽しい事ってないよ」

 

「根尾と藤嶋はその象徴になり得る選手だと」

 

「そういうこと」